WBSS準決勝、WBA世界バンタム級王者井上尚弥vsIBF世界バンタム級王者エマヌエル・ロドリゲスの試合が5月19日イギリスのグラスゴーで行われ、2R1分19秒TKOで井上が勝利しました。
まさか2RTKO勝利とは・・・。
まさに「モンスター」と呼ぶにふさわしい。
日本語的なニュアンスで言えば「バケモノ」のほうがしっくりくるかも(笑)。
とにかく今回も衝撃的な試合でしたね~。
事前の予想
この試合は事実上の決勝戦と言われていました。
井上もロドリゲスも団体王者ですし(井上は第2チャンピオン)、互いに無敗で全勝同士(引き分けなし)、KO率も高いので当然でしょう。
事前の予想ではやはり井上有利の声が大半でしたが、ロドリゲスの評価も非常に高く、試合はもつれる可能性が高いと見られていました。
ちなみに僕の予想もそんな感じでしたね。
YouTubeでロドリゲスの過去の試合をいくつか見た限り、かなり強いが井上有利は間違いないかなと。
理由はまず、井上の出入りのスピードにはついてこれないと感じました。
これによって井上に距離を完全に支配されるんじゃないかなと。
さらに接近戦での回転力に差があるように見えました。
ただロドリゲスの正確なカウンターはかなりやっかいな印象。
特に井上はマクドネル戦のラッシュ時に2発ほどカウンターをもらっているので、それよりもはるかにレベルの高いロドリゲスのカウンターは怖いなと思ってました。
また、ディフェンス技術も高く、特に顔面のガードは固い印象で、なかなか顔面にクリーンヒットさせるのは難しいなと。
ですので、「ハイレベルな攻防の末、後半までもつれる」という大方の予想は納得でしたね。
やはり強かったロドリゲス
1Rは予想以上にロドリゲスが前に出てきてプレッシャーをかけてきましたね~。
ちょっと意外でした。
パンチもコンパクトでスピードがあり、軽くですが何度か井上もパンチをもらったように見えました。
何よりあの井上がロドリゲスのプレッシャーで下げさせられていましたからね。
やはりロドリゲスは強かった!!
一方の井上は本人も言っていたようにかなり硬かったですね。
いつものステップワークが見られず、パンチも大振りが目立ち(とは言っても2,3発ですが)、撃ち終わりにバランスを崩す場面もありました。
ただクリーンヒットをもらったわけじゃないし、1Rの後半には徐々になれてきたように見えましたが。
ライブで見ていたときはハラハラしていたので、1Rはロドリゲスが完全に取ったと思いましたが、後から冷静に見直すと、五分五分な展開でしたね。
予想通りの実力者だったロドリゲス。
硬さの残る井上。
ヒリヒリする緊張感のなか、2R目に突入します。
こりゃ長期戦だなぁと思いましたね、この時点では(笑)。
もっと強かった井上
1R終わって力みがとれたのか、2Rに入って明らかに井上のギアが上がりましたね。
下がることなく、それでいて動きながら的確にパンチを当てていきます。
相手の撃ち終わり、もしくは同時にパンチを合わせて動くみたいな感じで。
自分が撃つと同時にパンチを合わせられて、すぐに動かれるとスピードで劣るロドリゲスとしてはきついですよね。
かと言って、手を出さずにいるとすかさず距離を詰めてきて接近戦で連打を食らうと。
2Rは完全に距離を支配してましたね。
上下左右に動きながら角度を変えてタイミングもずらして撃ってくる、しかも強打で。
ロドリゲスからしたら、わけわからんうちにボコボコにされてたんじゃないでしょうか。
フライ級並みのスピードで動き回られて、フェザー級並みのパンチを撃ってくる感じですかね?あくまで僕のイメージですけど。
そして接近戦での撃ち合いの中、左フックで強烈なダウン!
フラフラになりながらも立ち上がってきたところに、今度はボディ攻撃で2度目のダウン。
最初見たときは右のボディが効いたのかと思いましたが後で見直すと、おそらく左のボディが効いちゃってますね。
レバーをがっつりいかれてるんで。
なんかもうロドリゲスは泣き入ってましたよね(笑)。
コーナー見ながら首を振って、「もう、無理!」みたいな。
無敗の王者がたった2Rであんなになるなんて衝撃でした。
その後、もう一度ダウンしてレフェリーストップ。
完勝です。
気づけば最初は井上がんばれと見ていた僕ですが、試合が終わると「ロドリゲスでも井上を止められなかったかぁ・・・」と不思議な感覚になってしまいました。
まとめ
今回の試合はなんとしてもライブで見たかったので、早起きしました。
短い試合でしたけど、早起きして本当に良かった!
その後もう一度寝ようとしたんですが、興奮してなかなか寝れなかったです。
ロドリゲスも間違いなく強かったんですけどね。
相手が悪すぎる・・・。
ロドリゲスの強さを3分間じっくりと見た上で、さらにそれ以上の強さでねじ伏せるっていうね。
もう、漫画みたいですよ(笑)。
決勝はドネアですか。
報道を見ると、あまりの楽勝ムードでもう優勝したみたいになってますね。
まぁ勝つ可能性は高いと思いますけど、あまりにも楽勝ムードはドネアに失礼だと個人的には思います。
井上にとってもそういう雰囲気はやりづらいだろうし、あのドネアですからね。
年取ったとはいえ、そんな簡単にいかないと思うんですが。
あ、でもロドリゲス戦の前もそう思ってたなぁ・・・。
とにかくドネアとの決勝も楽しみです!