いや~すごい試合でしたね!
5月25日にWBA世界バンタム級タイトルマッチで王者ジェイミー・マクドネルに井上尚弥が勝利しました。
まさかの1ラウンドKO!112秒で決着が着きました。
それもマクドネルにほとんど何もさせずに一方的に撃ちまくっての勝利。
井上勝利は予想していましたが、さすがにこんな早く試合が終わるとは思ってませんでしたよ。
この試合は全英・全米生中継だったので、間違いなく世界中に大きなインパクトを与えたと思います。
桁違いのスピード
まさか1ラウンドKOとは思いませんでしたが、以前の記事(井上尚弥3階級制覇へ!マクドネルとバンタム級タイトルマッチ決定!)で書いたとおり、試合の展開は予想通りでした。
と言うか、かなり僕の予想当たってません?(笑)
マクドネルはリーチはあるがハンドスピードが遅いため、井上に簡単にかいくぐられる。
マクドネルはジャブを撃つ時、右のガードが開くのでカウンターで左フックを合わせられる。
接近戦では井上の上下の高速コンビネーションに対応できない。
試合後に井上が言っていましたが、開始30秒でマクドネルの左のスピード、タイミングは見切ったようです。
この時点でリーチの差はほぼ関係なくなってましたね。
そしてそのジャブに左のフックをカウンターで合わせます。
1発目は外しましたが、2発目は相手が左を撃とうと前傾したところに上手くヒットし、脳を揺らしたのかガクッとさせました。
これはナルバエス戦でダウンをとったパンチに似ていますね。
本人は”ゴロフキンパンチ”とか言ってましたが(笑)。
そしてそこからは接近戦。
予想通りボディから顔面と、上下の高速コンビには全く対応できずKO。
まあ最後は対応できなかったと言うよりは、恐怖で動けなかったようにも見えました。
レギュラー王者とはいえ、仮にも10年間無敗の歴戦のファイターを1Rであんな表情にさせるとは・・・。
気になったところ
間違いなく圧勝だったこの試合。
でも”怪物”井上尚弥だからこそ、あえて気になった部分をあげてみます。
1つ目は、ラッシュの時にカウンターをもらっていたところです。
最初のダウンの後に、猛然と仕留めにかかるシーン。
マクドネルがタイミングよく出した右ストレートを2発くらいもらっています。
ほんの一瞬ですが、井上の動きが止まりました。
もちろんマクドネルのダメージが大きかったこと、そしてロープを背負って出したパンチだったことで、井上には全く効いていないようでしたが。
もしこの先、マクドネルよりもパンチがあってクレバーな選手とやる場合、同じような場面でカウンターをもらえばガラリと戦況が一変する可能性があります。
まあ、おそらく井上としても相手がすでにダメージを負っていたので多少の被弾は問題にならないという判断でラッシュしたんでしょうけどね。
逆にあそこで変に安全策をとれば、相手を回復させることになり、それはそれでリスクになりますから。
計量前のゴタゴタとかいろいろとうっぷんが溜まってたのか、いつになく大振りだったので気になりました。
2つ目はこれはもうどうしようもないんですが、早く倒しすぎちゃって結局バンタムでの井上尚弥がどんな感じなのかよくわからなかった!(笑)
いや、バンタムでも恐ろしく強いってのはわかったんですけどね。
長いラウンド戦って、スタミナやパワーがどうなのかとか見たかったです。
要するにぶっちゃけて言うと、もうちょっと試合見たかった(笑)。
・・・はい、贅沢な話ですね。
WBSS参戦!
試合後、井上はWBSSに参戦することを表明。
WBSSとはバンタム級の各団体王者などが集まって、真の世界一をかけて戦う一大トーナメントです。
すでにWBO王者のゾラニ・テテ(南アフリカ)、WBAスーパー王者のライアン・バーネット(イギリス)、IBF王者のエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)の参戦が決定。
さらにまだ噂にすぎませんが、元世界5階級王者のノニト・ドネア(フィリピン)や体重超過で問題になったルイス・ネリ(メキシコ)の参戦の話も浮上しています。
体重超過ドーピング野郎のネリなんかに参戦されても不愉快なだけなんですけど、ドネアも出るとなるとネームバリュー的にもかなり豪華になりますね。
その中でも井上の評価は高いようで、海外でも優勝候補筆頭と考えられているようです。
まあ、当然でしょう!(笑)
今あげた有名どころで最も井上が苦戦しそうなのは、僕個人の意見ですけどテテじゃないかなと思いますね。
スピードがあって、懐も深い、自分の距離を常にキープして、入ってきたところにアッパーなどカウンターを合わせるのも上手い。
井上がどうやって攻略するのか非常に興味があります。
いや~また楽しみが増えましたね!!
まとめ
最近は体重超過やらドーピングやらゴタゴタが多かったので、何はともあれ無事に試合が開催されて良かったです。
しかも我々ボクシングファンの予想を上回るすばらしい試合!
マクドネルも計量遅刻とかありましたけど、きっちり体重も仕上げてきたし、敗戦後の涙を見る限り真剣に勝ちに来てたのが伝わって来ました。
以前の記事で『背筋が凍るような恐ろしい強さをみせてほしい』と書きましたが、まさに井上の恐ろしい強さを感じるには十分な試合でしたね。
またWBSSではすごいものを見せてくれると期待しています!